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松本徹三(Tetsuzo MaTsumoto)-小中学生に携帯を持たせてはいけないのか?(続き)

小中学生に携帯を持たせてはいけないのか?(続き)

前回のブログを書いた後、この件でいろいろな方々と話す機会がありましたが、「国が小中学生の携帯所持を禁止する」という、「まさか」と思われるような議論が、福田首相を含めた国政の高いレベルで本気で行われていることを知って、正直に言って驚愕を禁じ得ませんでした。

昨日、私は西欧の某国の経済・行政改革大臣とお話をする機会がありました。ソフトバンクをご訪問頂いた位ですから、この人の興味は、日本の先進的なITの活用状況について知ることであり、こちらからお話した幾つかの事例については、相当感心して聞いて頂けましたが、帰り際に、こちらから、「ところで、日本では最近、子供が悪質なモバイルインターネットサイトにアクセスして犯罪に巻き込まれるケースが頻発している為、『子供に携帯電話機を持たせない』という規制を行うことが今議論されている。それについてどう思われますか?」と聞いてみたところ、この人は目を丸くして、"That's crazy"と言っていました。crazyを日本語に直訳すれば、「気違いじみている」ということですから、一国の大臣の発言としては、相当強い驚きの表現といってよいでしょう。

「全てのものは危険な側面を持っている。その危険を回避する方法を身に付けさせるのが教育だ」と、彼は強調していましたし、携帯電話については、「私にも小学生の息子がいるが、いつも私にメールを送ってくる。うれしいし、『もうそういうことが出来るんだ』と誇らしい気持にもなる」と言っていました。日本人、外国人を問わず、庶民の日常から隔離されてしまっている人を除けば、これが多くの人の考えの最大公約数に思えてなりません。

携帯電話機は、今や日本で1億人に近い人たちが使っている一種の「生活必需品」です。また、多くの人達にとって、メールは今や電話以上に身近で必要不可欠なものです。六十歳に近くなった私の家内でも、電話ではなかなかつかまりませんが、メールならすぐ返事がきます。親子間の連絡も、「普通はメール」という人達は多いでしょう。その方が安いですし、言いにくいことも簡潔に言えますから・・・。「お前は子供だから携帯は使わせない。メールも駄目」と言われたら、私が子供なら怒り狂います。「子供は靴は履くな」といわれているに等しいからです。

某国の大臣の発言を引用するまでもなく、危険な側面を持った生活必需品があったら、それを安全に使いこなせるようにするのが教育の責務です。それを単純に禁止するというのは、責任の放棄であるとともに、教育行政に対する侮蔑ではないでしょうか?文部科学大臣はなぜ黙っているのでしょうか?

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コメント(1)

haru :

 7月2日に行われた教育再生懇談会との対談の記事をITmediaで拝見しました。
 なんと言って良いか…とにかく大変だったのではないですか?『言われたことだけしてればいい』と言う古来からの親の傲慢を、政府機関が躊躇無く発言していることに改めて驚きました。彼らの言い分は完全に偽善ですね。
 硫化水素の情報規制・ダガーナイフの規制、そしてこの子供の携帯所持問題。半世紀以上前の思考回路としか思えない議論ばかりで日本が心配です。世界的な禁煙ブームを見れば世界的にやばい兆候なのかと思いますが…

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このページは、TetsuzoMatsumotoが2008年6月20日 11:49に書いたブログ記事です。

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松本徹三のプロフィール

松本徹三
1962年 伊藤忠商事株式会社入社
1984年 伊藤忠アメリカ会社上級副社長兼エレクトロニクス部長就任
伊藤忠商事(株)東京本社通信事業部長、同マルチメディア事業部長歴任
1996年 同社退職、ジャパン・リンク設立
1998年 クアルコムジャパン(株)代表取締役社長就任
2005年 同社取締役会長、クアルコム米国本社上級副社長就任
2006年 ボーダフォン(株)(現ソフトバンクモバイル)執行役副社長 技術統括兼CSO就任